マーケット・アップデート
不動産エクイティ証券/デット証券 パフォーマンス・インディケーター(2020年3月末基準)
要約
•グローバル上場不動産証券は、直近公表された推定正味資産価値(NAV)に対して約20%のディスカウント水準で取引を終えましたが、これは長期平均を下回っています。
•短期的には厳しい世界経済環境を示しています。幾つかの構造的に優位な資産タイプでは、影響はわずかなものになっています。但し、景気循環的あるいは構造的な課題を抱える資産タイプでは収益低迷とNAVの低下が見込まれます。
•全体的に、不動産投資市場は、債券代替資産に比べ魅力的な価格設定の恩恵を依然として受けており、これは不動産投資利回りとリスクフリーレートの間の長期的なスプレッド水準が拡大していることを示しています。
不動産エクイティ証券/デット証券パフォーマンス・インディケーター:パフォーマンス
グローバル財務特性データ 不動産証券エクイティ証券(REIT/不動産株式)パフォーマンス・インディケーター:2020年1-3月期
●平均すると、上場不動産企業の株価は推定正味資産価(NAV)を下回る水準で取引されており、長期平均に対しては大幅なディスカウントとなっています。
グローバル財務特性データ 不動産証券エクイティ証券(REIT/不動産株式)パフォーマンス・インディケーター:2020年1-3月期
●不動産の投資利回りは、10年国債にプラスの利回りスプレッドを上乗せした水準となっています。
グローバル財務特性データ 不動産証券エクイティ証券(REIT/不動産株式)パフォーマンス・インディケーター:2020年1-3月期
●世界の多くの地域ならびに物件タイプで、商業不動産のファンダメンタルズは健全な状況にあります。ただし、市場の賃料サイクルには進行がみられ、需給への注目がますます高まっています。
グローバル財務特性データ 不動産証券エクイティ証券(REIT/不動産株式)パフォーマンス・インディケーター:2020年1-3月期
●米国REITの配当とファンド・フロム・オペレーション(FFO)の成長は減速したものの、引き続きプラスが見込まれます。
北米財務特性データ 不動産証券エクイティ証券(REIT/不動産株式)パフォーマンス・インディケーター:2020年1-3月期
●米国REITの株価は、推定NAVと比較して21.9%のディスカウントとなっています。長期的には、平均すると小幅なプレミアムで取引されています。
北米財務特性データ 不動産証券エクイティ証券(REIT/不動産株式)パフォーマンス・インディケーター:2020年1-3月期
●構造的に良好な事業環境にあるセクターでは、推定NAVに対して大幅なプレミアムで取引されています。テナントの収益力や資産の品質に課題のあるセクターでは、推定NAVに対して大幅なディスカウントで取引されています。
北米財務特性データ 不動産証券エクイティ証券(REIT/不動産株式)パフォーマンス・インディケーター:2020年1-3月期
●米国不動産証券は、利益対比バリュエーションでは一般株式より7%のプレミアムで水準で取引されています。2006年以来の平均バリュエーション水準は2%のディスカウントです。
欧州財務特性データ 不動産証券エクイティ証券(REIT/不動産株式)パフォーマンス・インディケーター:2020年1-3月期
●利益成長は、集合住宅、産業施設セクターからの構造的な需要によって支えられています。
欧州財務特性データ 不動産証券エクイティ証券(REIT/不動産株式)パフォーマンス・インディケーター:2020年1-3月期
●欧州では、株価は推定NAVに対して14.1%のディスカウント水準で取引されており、長期平均を下回っています。
欧州財務特性データ 不動産証券エクイティ証券(REIT/不動産株式)パフォーマンス・インディケーター:2020年1-3月期
●欧州では、利益対比バリュエーションで不動産証券は一般株式と比べ44%のプレミアムな水準で取引されています。2006年以来の平均バリュエーション水準は70%のプレミアムです。
アジア太平洋財務特性データ 不動産証券エクイティ証券(REIT/不動産株式)パフォーマンス・インディケーター:2020年1-3月期
●経済成長見通しを背景に、アジア太平洋地域では、利益成長が低下傾向を示しています。
アジア太平洋財務特性データ 不動産証券エクイティ証券(REIT/不動産株式)パフォーマンス・インディケーター:2020年1-3月期
●アジア太平洋地域では、株価は推定NAVに対して26.3%のディスカウント水準で取引されており、長期平均を下回っています。
アジア太平洋財務特性データ 不動産証券エクイティ証券(REIT/不動産株式)パフォーマンス・インディケーター:2020年1-3月期
●アジア太平洋地域では、利益対比バリュエーションで不動産証券は一般株式と比べて15%のプレミアム水準で取引されています。2006年以来の平均バリュエーション水準は20%のプレミアムです。
不動産デット市場財務特性データ 不動産デット証券(CMBS/REIT社債)パフォーマンス・インディケーター:2020年1-3月期
●2020年1-3月期を通じて、REIT投資適格社債のパフォーマンスがCMBSを下回りました。
不動産デット市場財務特性データ 不動産デット証券(CMBS/REIT社債)パフォーマンス・インディケーター:2020年1-3月期
●2020年1-3月期を通じて、CMBSのスプレッドは大きく拡大しました。
不動産デット市場財務特性データ 不動産デット証券(CMBS/REIT社債)パフォーマンス・インディケーター:2020年1-3月期
●CMBS全般の債務返済遅延発生率は、2020年1-3月期を通じて低下傾向を示しました。
不動産デット市場財務特性データ 不動産デット証券(CMBS/REIT社債)パフォーマンス・インディケーター:2020年1-3月期
●2020年1-3月期を通じて、REIT社債の利回りは縮小しました。
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