オルイン2023年秋号(2023年9月29日)に記事広告として掲載

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ファンド選定、マネジャー分散、投資後の管理……
プライベートアセットの課題を一挙に克服する
新たなソリューションに熱視線

プライベートアセット投資の新たな潮流として、マルチアセット型戦略が国内年金の間でも話題に上るようになっている。2021年からその先駆けとなる戦略の提供を開始しているインベスコ・アセット・マネジメントで、運用を担うジェフ・ベネット氏と国内投資家のサポートを行う入倉周氏に、景気後退懸念が高まる中での見通しやマルチアセット型戦略の導入意義について話を聞いた。

― まずは投資家を取り巻く状況を整理していただけますか。

入倉 昨年の金利上昇は国内の投資家にも大きな影響を与えていますが、急速な利上げによって経済の先行きに対する不透明感も高まっています。こうした中で、分散投資の受け皿としてのプライベートアセットは引き続き強いニーズがあります。

すでに国内企業年金においてはプライベートアセットへの投資が一定程度進みましたが、さらなる増額を検討する方もいらっしゃいます。しかし、実際に投資したからこそわかる管理の煩雑さが、比較的少人数で運営している企業年金にとっては大きな負担であるという声も寄せられています。

投資戦略部部長 入倉周

これから投資をする投資家にとっては、投資の管理の煩雑さに加えて自身で選定や評価を行うことが困難と考えている方も多いのではないでしょうか。

こうした課題に応えるべく、インベスコでは2021 年よりマルチアセット型のプライベートアセット戦略の提供を始めました。プライベートアセットの相対的に高いリターンや伝統資産との分散効果は維持しながら、投資前のデューデリジェンスや投資後の管理をインベスコで引き受けることで、プライベート投資におけるソリューションとなるでしょう。

 

ポートフォリオ運用の安定感で昨年の下落局面でもプラスを確保
― 具体的にはどんな戦略ですか。

ベネット 安定的なイールドを狙う債券代替としての「マルチ・オルタナティブ・インカム戦略」と株式代替としてリターンを追求できる「マルチ・オルタナティブ・グロース戦略」の2つを提案しています(図1)。前者は、プライベートデット(PD)の中でもダイレクトレンディングやメザニンなど企業への貸し出しと、不動産やインフラなど実物資産のデットに投資します。後者はバイアウト、グロースエクイティ、ベンチャーといったプライベートエクイティや、バリューアッド型不動産、ディストレストなどに投資するオポチュニスティックが組み入れ対象になります。

オルタナティブ・ソリューションのコミングル戦略

インカム戦略の目標トータルリターンはSOFR(担保付翌日物調達金利)+ 500~700bps*1 で、このうちSOFR+ 400 ~ 600bps *1 はインカムで獲得することを狙っています。一方でより高いリターンを狙うグロース戦略では、トータルリターン目標を12%*1に設定しています。リスク水準はインカム戦略でハイイールド債券指数、グロース戦略では上場株式よりもそれぞれ低いボラティリティを目指します。

パフォーマンス(ネットIRR)*2 で見ると、インカム戦略は2021 年6月の運用開始以来で5.42%、去年1年間では5.73% という結果です。また、グロース戦略は去年1 年間で15.76% となっています。

昨年は債券・株式ともに厳しいマーケットでありながら、どちらの戦略でもプラスのリターンで着地することができました。マルチアセット型の戦略として、複数戦略に配分したことが奏功したものと考えています。

特にインカム戦略において、足元では不動産デットの中でもコロナ禍前に投資したオフィス案件で苦戦を強いられています。しかし、欧州ダイレクトレンディングやインフラデット、欧州不動産デットはそれほどダメージを受けていませんから、他資産がカバーし合うことによって全体としてはプラスリターンを確保できました。幅広い収益機会にアクセスしてリスク分散を図りながら、長期的かつ安定的に期待リターンを狙えることが、マルチアセット型のプライベートアセット戦略の強みと言えるでしょう。

― どのようにポートフォリオを構築しているのでしょうか。

ベネット ポートフォリオ運用を実現するためにまずは長期的な資産配分比率を決定しますが、そのためには各資産クラスの期待リターンとリスク、相関分析が必要になります。プライベートアセットには十分なデータが少ないため分析が難しいのですが、インベスコでは独自のInvesco Vision というツールを開発して、その推計を行っています。

長期的な最適配分比率を割り出すことはもちろん、市況も踏まえてどんな戦略に配分するか決めることは、長期投資のプライベートアセットといえども重要です。当戦略ではバリュエーションとファンダメンタルズ、レジームの3つの観点から魅力度を評価し、投資する戦略の優先順位を決めるプロセスも兼ね備えています。

ジェフ・ベネット

最後にマネジャーを選択して配分していきます。インベスコが強みのあるプライベートデットや不動産などの戦略は自社のものを使いつつ、それ以外の分野において有力な運用会社がいる場合はそちらを活用します。

外部パートナーの選定基準は、①資産クラスの専門性、②質の高いトラックレコード、③マーケットにおけるプレゼンス、④運用プロセスの明確さ、⑤強固なチーム体制、⑥当戦略にとっての有利な投資条件の6つです。特に⑥について、われわれのグローバル運用体制を活用することで投資先のマネジャーは顧客層の拡大が狙えるため、当戦略にとって比較的有利な条件で投資できていることも見逃せません。

こうした6つの特徴を有している運用会社は結果的に世界的な大手になることが多いのですが、大手マネジャーであれば優良な案件を発掘しやすいという点でメリットがあります。プライベート投資は相対で投資先の選定や投資条件を決定することが一般的ですから、借り手は同じ貸し手から何度も資金調達する傾向があります。そうなると実績や規模が有利に働く傾向があり、実際、大手のほうがパフォーマンスは優位になるという研究結果もあります。

 

初期のコミットメントは終了しさらなる分散を追求する段階へ
― 現時点ではどんな資産配分になっているのでしょうか。

ベネット インカム戦略では現在、5つの戦略に対してコミットメントを行っており、すでに約9割の投資が進んでいます。ダイレクトレンディング、アセットベースト・ファイナンス、インフラデットや不動産デットの各戦略などに投資しています。

グロース戦略は5 戦略に対してコミットメントを行っており、投資は4割ほど進捗しています。こちらは欧米のバイアウト、ベンチャーキャピタル、バリューアッド不動産、ディストレストとなっています。

現在、どちらの戦略も初期のコミットメントが完了した状態で、これからさらに分散を図りながら、最終的には20 戦略程度で構成されるポートフォリオを目指しています。特に、インカム戦略については実物資産デットの比率が高くなっているので、今後はダイレクトレンディングを中心に企業向けの戦略に追加のコミットメントを行う予定です。

― これからどんな資産に投資妙味が出てくると見ていますか?

ベネット 金利上昇が急速に進んだことで景気後退懸念も巻き起こっており、プライベートアセットを不安視する声もあります。確かに企業の収益環境を考えると、景気の鈍化や資金調達コストの上昇が起きているため、企業のファンダメンタルズの観点からは慎重に見ています。

今後の市況を踏まえて注目している戦略の一例を挙げると、資金需要の高いベンチャー企業に対するベンチャーデット投資は妙味があると見ています。
昨年の金利上昇や景気後退懸念を受けて、ベンチャー企業にとってIPOがしづらい環境が訪れ、未上場でいる期間が長くなっています。そのため、上場までの間に資金調達を求めるケースが増えています。加えて、米地銀の破綻によって銀行から貸し出しが減少することで、ファンドのようなオルタナティブレンダーにはむしろ追い風が吹いています。

また、米地銀への懸念に伴い銀行は貸し手としての競争力が低下したため、資金調達先としてPD ファンドへのニーズは増えていますし、競争が緩和したことで貸し出し条件は維持できています。さらに、貸し出しスプレッドは広がっているため、利回りも魅力的です。(図2)

プライベートデットの投資機会

これは不動産やインフラのデットについても同様のことが言えます。不動産はオフィスの案件に下方圧力が集中していますが、他のセクターにはそういったプレッシャーはまだ見られていません。インフラデットは高い分散効果が魅力的な一方で期待リターンはその他のPD に劣後していましたが、スプレッドが魅力的になってきたことでアロケーションの引き上げも検討できます。

PD は変動金利だから金利上昇の影響を受けにくいこともメリットとして挙げられます。現時点での投資済み案件は金利上昇前に投資したものがほとんどですが、SOFR の水準は運用開始以降徐々に上がってきています。これからの投資案件ではむしろその恩恵を受けてリターン水準が上がっていくでしょう。

― 日本の投資家からはどんな反応が寄せられていますか。

入倉 プライベートアセットのマネジャーは非常に数が多く、それを国内投資家が自分自身でデューデリジェンスするのは大きな苦労を伴います。また、投資に至っても、キャピタルコールや分配金として戻ってくる資金の管理なども考慮しなければなりません。
分散を目的にして複数のプライベートアセットに投資すれば、そのハードルはいっそう高くなるでしょう。

一方で、私たちの戦略には複数のファンドが入っていますが、投資家はコミットさえすればインベスコからのキャピタルコールに一元化できます。
また、全てのファンドにエクスポージャーを取ることができるので、分散されたポートフォリオを一度に獲得できることも大きなメリットと言えるでしょう。

実際、こうした特徴も相まって、マルチアセット型のプライベートアセット戦略は企業年金で人気が高まっているようです。その中でもインベスコは、投資家の状況に合わせて選択していただけるようにインカムとグロースの2つの戦略を提供しています(図3)。

インベスコ のオルタナティブ・ソリューション3つのポイント

インカム戦略については国内の大手生命保険会社系資産運用会社に採用いただいております。質の高いマネジャーにアクセスできることや金額を抑えて分散投資ができること、強固な運用管理体制、煩雑な事務処理を一手に引き受けてもらえることなどが、インベスコの評価ポイントだったと聞いています。

もちろん、インベスコでも国内投資家向けのサポートには力をいれています。インベスコ・ソリューションがこれらの戦略の運用を行っていますが、私自身もチームの一員として密に情報を連携しながら投資家とコミュニケーションを図っています。

これからプライベートアセット投資を検討する方はもちろん、すでに投資済みの方にも新たなソリューションとして、当戦略をご検討いただければ幸いです。

  • *1

    ドルベース

  • *2

    ドルベース

本資料は、情報提供を目的としたものであり、法令に基づく開示書類でも特定の金融商品の投資勧誘を目的としたものでもありません。内容には正確を期していますが、必ずしも完全性を保証するものではありません。ご説明する内容や資料に記載されたデータや記述等は過去の事実や実績を示したものであり、将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。詳述した分析は、一定の仮定に基づくものであり、その結果の確実性を表明するものではありません。分析の際の仮定は変更されることもあり、それに伴い当初の分析の結果と重要な差異が生じる可能性もあります。記載された経済・市場等に関する見解や予測は情報提供を目的とするものであり、投資助言の提供を意図するものではなく、将来の動向を保証・示唆するものでもありません。市場の見通しに関するコメントは、作成時における見方を反映したものであり、将来の時点において予告なく変更される可能性があります。事前の許可なく複製、引用、転載、転送を行うことを禁じます。

マルチ・オルタナティブ・インカム戦略(以下「インカム戦略」)およびマルチ・オルタナティブ・グロース戦略(以下「グロース戦略」)に関するリスクについて
当該運用戦略は、プライベートマーケット戦略(シニア、ディストレスト、ストラクチャード、スペシャルティ、メザニンを含むがこれらに限定されない)によって運用されるファンド等(共同投資を含む)を主要投資対象としますので、組み入れたファンド等の価格変動などの影響により、損失を被ることがあります。したがって、投資家の皆様の投資元本は保証されているものではなく、組入れ資産価格の下落により、損失を被り、投資元本を割り込むことがあります。運用機関の指図に基づく行為により生じた利益および損失はすべて投資家に帰属します。当該運用における主な投資リスクは次の通りです。①株価の変動リスク(価格変動リスク・信用リスク)、②公社債価格の変動リスク(価格変動リスク・信用リスク)、③REIT の価格変動リスク、④ETF にかかる乖離するリスク、⑤有価証券先物取引および有価証券指数等先物取引等にかかるリスク、⑥商品先物取引等にかかるリスク、⑦派生商品取引(通貨先物取引、金利先物取引、オプション、スワップ) 等にかかるリスク、⑧不動産投資に伴うリスク、⑨ベンチャー・キャピタル・ファンド投資に関する一般的なリスク、⑩バイアウト・ファンド投資に関する一般的なリスク、⑪流動性リスク、⑫デフォルト・リスク、⑬カントリー・リスク、⑭カウンターパーティ・リスク、⑮コール・ローン等の相手先に関する信用リスク、⑯解約資金手当によるリスク、など。

インカム戦略およびグロース戦略に関する費用・税金について
【国内特定(金銭)信託における費用】インカム戦略:投資一任契約に係る報酬:年率0.33%(税抜0.30%)。グロース戦略:投資一任契約に係る報酬:投資一任契約に係る報酬は、現時点で決定していないため、表示することができません。特定(金銭)信託の管理報酬は、当該信託口座の受託銀行である信託銀行にお支払いいただく必要があります。
具体的料率については信託銀行にご確認下さい。費用の合計額については、運用状況などによって変動するものであり、事前に料率、上限額などを表示することができません。
【インカム戦略:投資先海外ファンドにおける費用・税金】実際の投資は日本国外のファンドで行い、国内特定(金銭)信託口座から日本国外のファンドに投資することを前提とします。その場合に間接的にご負担いただく費用は次のとおりです。運用報酬:コミットメント額によって運用される報酬額が異なります。Series Foundersの報酬額の年率上限:0.125%、Series Aの報酬額の年率上限0.50%。ファンドの管理に関する費用(純資産総額に対して年率上限0.25%)およびその他の費用(投資資産の委託売買手数料、支払利息、法務関係費用、監査費用、当該外国籍法人の役員報酬など)が、ファンドの純資産より支弁されます。ファンドの管理に要する費用およびその他の費用等はファンドの資産規模や運用状況等により変動しますので、事前に上限額等を示すことはできません。
【グロース戦略:直接投資の場合にご負担いただく報酬・費用】投資一任契約に係る報酬などの総計は、現時点で、当戦略の報酬料率を決定していないため、表示することができません。組入有価証券の売買時に発生する売買委託手数料 等の費用については、運用状況や取引量等により変動するものであり、事前に具体的な料率、金額、上限または計算方法等を示すことができません。上記の費用の合計額については、運用状況などによって変動するものであり、事前に料率、上限額などを表示することができません。
【費用合計額】上記の費用の合計額については、運用状況などによって変動するものであり、事前に料率、上限額などを表示することができません。
【課税について】非課税要件を満たした年金基金のお客様については非課税となります。※外貨建資産への投資によって発生する配当、キャピタルゲインに対して、関係国で課される税金を負担する場合があります。投資一任契約の締結に際しましては、重要事項説明書ならびに契約締結前交付書面を必ずご確認下さい。

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