2025年前半の世カエルの振り返りと今後の見通し ~ 暗号資産が牽引した相場 ~

2025年前半の世カエルは堅調なパフォーマンスとなりました。その背景に加え、暗号資産関連のトピックやさまざまな分野でブロックチェーン技術が活用されている事例などもわかりやすく解説しています。
ポイント① 2025年前半の世カエルのパフォーマンス振り返り
- 世カエルの年初来のパフォーマンスは、乱高下しつつも14.5%の上昇となりました。同期間の世界株式が1.5%の下落となった一方で、相対的に高いリターンとなりました(2025年6月末現在)。
- 世カエルは、様々なブロックチェーン技術を活用して新たなサービス・仕組みを作り出している企業などに投資を行います。その1つの分野として暗号資産に関連するビジネスを行っている企業にも投資をしています。
- 2025年前半は、①トランプ米大統領が戦略的ビットコイン準備金制度*創設を発表したこと、②SEC(米証券取引委員会)委員長に暗号資産推進派のポール・アトキンス氏が任命されたことなどが好感され、ビットコインが5月に最高値を更新したことを受け、以下の銘柄が基準価額の上昇に貢献しました。
- 基準価額の上昇に貢献した主な銘柄は以下の通りです。

※上記は基準価額の上昇に貢献した銘柄の一部であり、すべてを網羅したものではありません。

* 国家や自治体がビットコインを戦略的資産として公的に保有し、インフレ対策や財政安定化、通貨分散などを目的に活用しようとする取り組み。
出所:ブルームバーグ、インベスコ
世カエル(世界ブロックチェーン株式ファンド)は、信託報酬控除後基準価額です。基準価額は、課税前分配金を再投資したと仮 定した数値です。世カエルの騰落率は、基準価額(課税前分配金再投資)を使用して算出しています。世界株式:MSCIワールド(トータルリターン、円換算ベー ス) 世界株式は、基準価額算出日の前営業日のデータを元に、当日の為替レートを使用し、委託会社が円換算し、ファンドの設定日の前営業日を10,000として 指数化しています。世界株式は世カエルのベンチマークではありません。ご参考として掲載しています。「予想分配金提示型コース」の設定来のパフォーマンスはPDFレポートの4ページを ご覧ください。上記は過去の データであり、将来の成果を保証するものではありません。
ポイント② 再び着目される暗号資産
世カエルは、ブロックチェーン技術を活用した分野として、暗号資産関連企業の株式にも投資しているため、暗号資産への需要の高まりが当ファンドの好材料となると考えています。
①米国における現物型ビットコインETFの上場
- 2024年1月に米証券取引委員会(SEC)が現物型ビットコインETFの上場を承認し、その後香港や英国などでも同様の動きが見られたことは、プロの投資家だけでなく、幅広い投資家層が暗号資産への投資を行うきっかけとなりました。
- 実際、機関投資家がビットコインを分散投資の観点からポートフォリオに組み込む動きが見られ、ビットコインの上場を後押ししました。
②トランプ米大統領による政策支援期待
- 2024年11月に暗号資産に好意的なトランプ氏が大統領に選出されると、ビットコインなどの暗号資産の成長を促す政策への期待の高まりからさらに上昇しました。
③2025年以降の新たな動き~米国における「ステーブルコイン法」の成立
- トランプ米大統領は、暗号資産を米国経済の主流に組み込むための規制の明確化にも力を入れています。
- 中でも7月18日に米国で成立したステーブルコインの規制の枠組みを整備する「ステーブルコイン法(GENIUS(ジーニアス)法)」は米国の暗号資産政策における大きな転換点とされており、注目を集めています。
- ステーブルコインは、価格が米ドルなどの法定通貨に連動するよう設計された民間が発行する暗号資産です。ステーブルコインの普及は、以下の理由から金融ビジネスを大きく変化させることが期待されます。
- 送金・決済サービスが迅速かつ低コストで実行されることが可能となること
- 暗号資産業界と既存の金融機関との連携が促進されること、など
- ステーブルコインの法整備が進み透明性が高まることによって、ブロックチェーンの普及と新たなビジネスチャンスが生み出されることが期待され、世カエルにとっても投資機会の拡大になることが見込まれています。

ポイント③ 今後の見通し~暗号資産以外の様々な分野に広がるブロックチェーン技術~
- 世カエルは、前述の暗号資産関連の企業にも投資しており、その分野の成長も期待されると考えております。一方、ブロックチェーン技術はそれ以外の様々な分野の企業活動に活用が広がり、新しいサービスや産業を生み出しています。
- 1990年代にインターネットが普及し始めたとき、インターネットが現在のような生活を大きく変える技術であると想像できた人はほぼいなかったのではないでしょうか。ブロックチェーンは、インターネットに次ぐ技術革新であるとも言われており、今後のビジネスや生活への広がりが大きく期待できると考えています。
- 金融だけでなく、様々な分野で既に実用化されています。さらに、ブロックチェーン技術を活用した新規産業が立ち上がっており、企業や産業の課題を解決する手段として活用が期待されています。
レポートの中では、具体的に業界の垣根を越えて、新しい分野でブロックチェーン技術が活用されている例をご紹介します。
