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インベスコ グローバル・ソブリン・アセット・マネジメント・スタディ2020

はじめに

第8回目となるインベスコ グローバル・ソブリン・アセット・マネジメント・スタディでは、83のソブリン・ファンドと56の中央銀行における、139名の投資責任者、資産クラスの責任者もしくはシニア・ポートフォリオ・ストラテジストを対象に調査を行いました。調査対象となった運用資産総額は19兆米ドルに上ります。
はじめに
インベスコ グローバル・ソブリン・アセット・マネジメント・スタディ2020
インベスコ グローバル・ソブリン・アセット・マネジメント・スタディ2020
インベスコ グローバル・ソブリン・アセット・マネジメント・スタディの発行は2013年に始まり、今回で8回目となります。今回の調査は、2020年1月から3月の間に実施されました。過去の調査における長期的な傾向の分析、新たに発掘した洞察などから得られた知見を基に、以下の5つの主要テーマを設定し、ヒアリングを行いました。
テーマ1「世界のソブリン投資家は、コロナ危機を投資機会ととらえる」
景気サイクル進展への対応・・・ソブリン投資家はディフェンシブ姿勢を強め、分散を進め、新たな投資機会を発掘しているようです。
手元に流動性資金を持つソブリン投資家にとって、2020年初頭の市場価格の下落は、前例のない買いの好機となりました。多くの投資家は、長期的な視点の下、景気サイクルの終焉を想定していたため、結果として今回の危機にうまく対応できました。原油などの商品がその基盤となっているソブリン投資家などは、世界金融危機からの教訓より、大規模な資産配分変更や資産の投げ売り無しで政府からの資金引き出しへ対応できるよう、強固なポートフォリオを組成していました。
 
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テーマ2「二つの人材獲得競争」

ソブリン投資家と中央銀行は、人材確保における競争の激しさを認識しています。ソブリン投資家は非上場資産の専門家の獲得に、中央銀行はESGやファンドマネージャー選定の専門家の獲得に、苦戦をしています。このような人材面の課題に対応するための、内部の人材開発プログラム、従業員の定着を促す制度には、成功例も失敗例も存在します。そして、少なからぬ投資家は、外部人材からのサポートを強めたいという意向を持っています。

 

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テーマ3「金:市場の混乱の中の希望の光」

市場のボラティリティの高まりと政府債務の増加により、ポートフォリオにおける金の保有比率は高まっています。金はインフレリスクやテールリスクをヘッジする効果が見込め、他資産との相関が低いことから、中央銀行において伝統的な資産クラスの一つです。また、直近では、マイナス利回りの債券の代替資産として、流動性の高い金への人気が高まっています。

 

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テーマ4「中央銀行:リスク資産へ選好を強める」

新型コロナウイルス問題により、投資家は安全資産である米ドルへの選好を強めています。ただし、中央銀行の長期的なトレンドは「通貨の分散」であり、米国政府の債務増や政治的な不確実性の増加により、米ドルに変わる通貨の検討が進んでいます。また、厳しい市場環境下にもかかわらず、中央銀行は、株式などのリスク資産へのエクスポージャーを拡大するなど、資産分散化のための長期戦略を継続します。

 

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テーマ5「気候変動リスクの増大:その取り組みと投資機会(ESG)」

かつては身近な問題と考えられていなかった気候変動リスクへの懸念は、今や、ソブリン投資家や中央銀行にとって、重大な検討事項となっています。投資家は、炭素削減目標に取り組み、気候変動リスクモデルの活用を進め、特にクリーン・テクノロジーなどへの投資機会へ注目しています。ただし、各国における気候変動に対する取り組み、それらの分類、定義、規制などに一貫性がないことが、ソブリン投資家や中央銀行における取り組みを妨げています。

当資料は、一般もしくは個人投資家向けに作成されたものではなく、機関投資家向けのものとなります。情報提供を目的として、インベスコ・アセット・マネジメント株式会社(以下、「弊社」といいます。)が、英文でリリースされた”Invesco Global Sovereign Asset Management Study 2020”を解説するために作成された英語コンテンツの一部を翻訳して作成したものであり、法令に基づく開示書類でも投資勧誘を目的としたものでもありません。翻訳(または抄訳)には正確を期していますが、必ずしも完全性を保証するものではありません。また、抄訳の場合には、原資料の趣旨を必ずしもすべて反映した内容になっていない場合があります。また、公表されたデータ等に基づいて作成されたものですが、過去から将来にわたって、その正確性、完全性を保証するものではありません。
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