ブロックチェーン

注目集めるメタバースの背景にあるブロックチェーン技術の普及

注目集めるメタバースの背景にあるブロックチェーン技術の普及
〔レポートのポイント〕
1. 仮想空間で現実社会を拡張する「メタバース」に注目が集まっています
2. 背景にはインターネット上で価値の取引を実現するブロックチェーン技術の普及が挙げられます
3. 2022年2月の指数騰落率上位銘柄には、素材や暗号資産関連銘柄が並びました

メタバースの実現に欠かせないブロックチェーン技術の普及

昨今、メタバースへの注目が急速に高まっています。実はメタバースの歴史は長く、 30年前にSF小説で使われた単語が始まりとなり、メタバースの先駆けといわれる3Dゲーム「Second Life」も20年近くサービスが提供されています。コンピューティング、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)などの背景技術によって支えられるメタバースが、今これほどまでに注目を集めているのはなぜでしょうか。

1つ目には、コンピューター性能の向上があります。メタバースにアクセスするためのVRヘッドセットやPC・スマートフォンの進化などは、世界中の人が気軽にメタバースにアクセスすることを後押しします。2つ目として、人々の意識の変化も要因です。リモートワークやオンライン・ミーティングが普及したこの2年の間に、人々はリモート・コミュニケーションを日常の一部として受け入れはじめています。3つ目、重要な要素としてブロックチェーン技術の普及が挙げられます。メタバース内で取引される権利や財産の保護を、データの改ざんが困難であるブロックチェーンが支えています。メタバースでは、ゲームアイテム、デジタルアート作品やメタバース内の不動産など、多様な取引が行われています。一般的にデジタルデータは偽物(複製)の作成が容易ですが、メタバースのアイテムや権利の保護、複製の排除には、ブロックチェーン技術が欠かせません。主要なメタバースである「Roblox」や「The Sandbox」内での取引は、ブロックチェーン技術が支えています。

デジタル上の財産や権利を保護することができるブロックチェーン技術が支えるメタバースは、今までにない新しいビジネスチャンスとして企業が進出を始めています。メタバース事業に注力するため、社名をMetaに変更した旧Facebook社や、VRヘッドセットの開発に参入した複数のIT大手企業など、ブロックチェーン技術が支えるメタバースに注目が集まっています。

出所:各種報道などを基にインベスコ作成 
※上記銘柄は例示を目的として示したものであり、当該銘柄に対する投資を推薦、勧誘するものではありません。

 

長期の発展が期待されるブロックチェーン産業

インデックス構成銘柄における11月の騰落率の上位は、ブロックチェーン産業に関わる様々な企業がランクインしました。特に、騰落率1位となったビットファームズ カナダでは、21年7-9月期の営業収益が、昨年同期比6倍を超える記録的な成長となりました。同企業はビットコインなど暗号資産のマイニング(採掘)を主な事業としており、採掘規模の拡大と採掘コストの低減が同時に進展したことが好業績と株価上昇の背景にあります。

ビットファームズ カナダは事業とブロックチェーン技術の関連性が特に高い企業ですが、上昇ランキング上位の企業は様々な形でブロックチェーン技術を活用し新たなビジネスを伸ばしています。ビットファームズ カナダ以外にも、今月は好決算を記録した企業が騰落率上位銘柄に並びました。

足元のブロックチェーン・ビジネスは、特に金融関連において多角的かつ急速に進展していることから注目されています。一方、私たちの身近な所にもブロックチェーン技術を使用したサービスが広がり始めています。今後、ブロックチェーン技術は社会全体の様々な場面で活用されるようになり、関連する企業も大きく成長すると期待されます。当ファンドはブロックチェーン技術の活用の広がりを長期的に見据え、厳選した企業への投資を行っています。

 

インデックスの騰落率上位銘柄
2022年2月
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出所:ブルームバーグ、インベスコ 

※上記はコインシェアーズ・ブロックチェーン・グローバル・エクイティ・インデックスの構成銘柄に関する情報であり、当ファンドのポートフォリオとは異なります。
※上記銘柄は例示を目的として示したものであり、当該銘柄に対する投資を推薦、勧誘するものではありません。
※国名は、発行体の国籍(所在国)などで区分しています。業種はGICS(世界産業分類基準)に準じています。
※比率は該当月末時点、騰落率(円ベース)は当該月間の株価騰落率です。
※上記は過去のデータであり、将来の運用成績をお約束するものではありません。

素材や暗号資産関連企業の上昇が目立つ

インデックスにおける2022年2月の騰落率上位銘柄には、アルコア・コープや、ノルスク・ハイドロといった素材企業や、カナンやマイクロストラテジーといった暗号資産に関係の深い企業が並びました。

これらの株価上昇の背景には、ロシアとウクライナを巡る軍事的な緊張が高まる中、原油を始めとするエネルギー・資源価格などが上昇していることが挙げられます。また、こうした状況下において、現金や貴金属などの現物資産よりも紛失・棄損のリスクが低く、どこからでもアクセス可能といった暗号資産の利便性などに注目があつまったことで、暗号資産価格が上昇したことなども考えられます。

インデックスの騰落率上位3銘柄の紹介

第1位、32.8%上昇したアルコア・コープは米国のアルミニウム関連製品メーカーです。自動車や航空宇宙製品を始めとして、多様な分野で使われるアルミニウム製品などを生産しています。同社が保有する水力発電資産などを活用した暗号資産のマイニングなど、ブロックチェーン関連ビジネスへの展開が期待されています。

第2位、23.9%上昇したノルスク・ハイドロはノルウェーのアルミニウム生産の大手企業です。また、発電電力量の9割以上を水力が占めるノルウェーにおいて、主要な水力発電事業者でもあります。

第3位、22.5%上昇したカナンは、中国の大手マイニング機器メーカーです。研究開発力を強化することで、エネルギー効率の高い暗号資産マイニング(採掘)機器を製造しています。暗号資産の普及に伴う、マイニング機器のニーズ拡大の恩恵を享受することが期待されています。

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